ロワール河畔古城巡り The chateaux of the Loire Valley

フランスの4大河川のひとつロワール河流域は、パリ南部の美しい自然と豊かな田園地帯です。 
中世の頃には、貴族達が自然や狩りを楽しむ為の優雅なお城が、次々建てられました。
そのロワール古城巡りの拠点の街トゥールに泊まり、優雅な一日が始まりました。
本当にロワール河は緑豊かで、偶然にも朝はホテルの窓に来た小鳥の美しい声で目覚め、とても幸せでした。 

Chateau de Chambord

この童話に出て来るようなシャンボール城は、フランスがルネサンス建築を移入し始めたばかりの頃に建てられました。

フランスは、イギリスとの百年戦争を終わらせた直後イタリアに攻め入っています。
この時の遠征で、フランス人達は初めてイタリアのルネサンス建築に触れ、魅了されました。

16世紀前半のこと、このイタリアの芸術に魅せられたフランソワ1世は、狩猟の館を自分の好みに増改築させ、
このシャンボール城を作りました。 設計は、イタリアから招かれたレオナルド・ダ・ヴィンチと言われます。 
1519年に着工されたこの工事はアンリ2世の時代を経て、ルイ14世時代の1685年に完成しました。
フランソワ1世は北の塔に王の居室を持ち、かの太陽王ルイ14世は城の中心近くに部屋をしつらえました 

この城館内中央には、レオナルド・ダ・ヴィンチの発明と言われる、二重の螺旋階段があります。
階段は屋上テラスに通じていて、別々の階段を上り下りすると、絶対にすれ違うことはない仕組みになっています。
確かに上り下りしても、反対方向の人と顔を合わせる事はありませんでした。

屋上に上がりいくつもの
塔を眺めると
めまいがするほど
それぞれが凝って
います
城内の天井や壁には、
フランソワ1世の紋章である
「火とかげ」と、イニシャルFの
モチーフが
たくさん見られました
意外とシンプルな
チャペル
鮮やかなブルーの
王のベッド
王の狩場だったこのお城の
周囲の森は、総延長 32kmの
石の壁で囲まれていました
騎士姿の人が、庭で乗馬の
練習をしていました


 

Chateau de chenonceau

次に訪れたのは、水鏡に映る「華麗なる貴婦人」と言われるシュノンソー城です。 

ゲートにある可愛い
小屋
しばらくポプラ並木の中を
歩いていくと、庭園の向こうに
水面に浮かぶ女性的で気品に
溢れるお城が見えてきました。
お城の前の庭園は
さほど大きくはないですが
キッチリと幾何学的に
整備されていて美しい

このシュノンソー城は、1513年財務官トマ・ボイエの妻カトリーヌが築いてから19世紀のブルーズ夫人に至るまで、
代々の城主が女性だったことから「6人の奥方の城」とも呼ばれています。 
有名な城主は、アンリ2世からこのお城を与えられた、王の愛妾ディアーヌ・ド・ポワチエです。 
彼女は王より20歳も年上ながら、永遠の美女と言われた美しさでした。 
しかし王妃と妾の確執は激しく、王の死後は、王妃カトリーヌ・ド・メディシスによってお城は取り上げられてしまいます。
現在ふたりの名前が付いた庭園が城の前、左右にそれぞれあり、時を隔てた今も美を競っているようです。
 

城館とその前のマルクの塔 
元々マルク家の要塞城があった
のを塔だけ残して取り壊した
  ロワール河の支流シェール川を
またぐように築かれた大回廊
 
優しい感じのチャペル 厨房 寝室のピンクのベッド 

 

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