南ドイツのフュッセンは、ロマンチック街道終点の町です。
のどかな南ドイツの田園風景が広がる先、前方の山の中腹に白いノイシュバンシュタイン城が見えてきました。
黄色いホーエンシュバンガウ城も見えました。
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ホーエンシュヴァンガウ城 ルートヴィッヒ2世の父、マクシミリアン2世が 建てたお城です。 ルートヴィッヒ2世は、このお城で育った |
ノイシュヴァンシュタイン城を見上げる 対面に位置する ホーエンシュヴァンガウ城 |
ワクワクしながら、先ず麓のチケット売場で、チケットを買います。
そこを基点とすると、右側の小高いところにホーエンシュヴァンガウ城、左側の山の中腹にノイシュヴァンシュタイン城があります。
Oh! ドイツ・バイエルン王・ルードヴィヒ2世の白亜のお城・ノイシュバンシュタイン城!
南ドイツの空が穏やかに青く澄み渡り、心地良い秋晴れの日、憧れのノイシュバンシュタイン城を訪れました。
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坂道を上がっていくと、木々の間から 白亜のお城が見えてきました 期待が高まります |
山道を少し登って、お城裏手の吊り橋・マリエン橋 からのショット。 お城に見とれていてふと下を見ると この吊り橋の下、結構深い谷なんです |
吊り橋・マリエン橋 画像真ん中の細い橋です |
ディズニーのシンデレラ城のモデルとなったこの美しいお城は、ルートヴィッヒ2世が17年の歳月と巨額の資金を使って建てた、
まさに夢のお城です。
リヒャルド・ワーグナーに魅せられたルートヴィッヒ2世は、オペラにに登場する騎士の城に憧れて、この中世風のお城を建て、
オペラを題材とした数々の部屋を作りました。
白鳥城という名も、オペラ「ローエングリン」に登場する白鳥伝説に由来し、内部にはそこここに、白鳥のデザインがあります。
外観が白鳥のように優美なのに、内部は絢爛豪華。 王座の間、寝室など、どこも金がいっぱい使われていて、目がくらまんばかりです。
ところで、ノイシュヴァンシュタイン城は中世のお城のようですが、築城は19世紀後半です。
既に電気も発明されていた頃で、台所は近代的で、食事を運ぶエレベーターがありました。
まだ100年少ししか経っていませんが、ルートヴィッヒ2世は実際にはこのお城では、殆ど生活していません。
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バイエルン王家の紋章と 落とし格子 |
お城からの眺め |
バイエルンは、1871年のビスマルク首相時代、プロイセン主導によるドイツ統一によりドイツ帝国に組み込まれました。
実際には、その後も王国として存続しましたが、第一次世界大戦終了後の、8世紀も続いた王国はついにその役割を終えました。
鉄血宰相ビスマルクの政治力でプロイセンを中心としたドイツ帝国ができようと
していたとき、このルートヴィッヒ2世が若きバイエルン王でした。
本来は、バイエルン王国はプロイセン、オーストリア両強国の間にあって中小諸邦を
第三勢力として結集すべきでしたが、若き王は
ビスマルクの政治力にかなわず国政面で失敗し、現実と理想との板ばさみから逃避する為お城作りに没頭し、孤独を愛し、
人を寄せ付けませんでした。
王は政治のむなしさを知って芸術とロマンの世界を選んだのでしょう。
しかし、国政をかえりみず国費を浪費した事で、精神異常という名目で王位を追われ、シュタンベルク湖畔のベルク宮に幽閉され
このノイシュバンシュタイン城での生活は、102日間で終わりました。
お城を追われた2日後には、シュタルンベルク湖で、精神科医とともに変死体として発見されました。
生涯結婚もせず、その数奇に満ちた人生は、今なお、多くの謎に包まれています。
このお城の築城により、バイエルンの財政は傾き非難され、今なおバイエルンの人々は王の事を良く言わないようですが、
現在は、スリムでハンサムだった悲劇の王ルートヴィッヒ2世の人気とともに、お城の美しい姿は、人々の憧れを刺激して
一大観光地となり、貴重な観光収入源となっています。
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入場チケットです。 以前は入場待ち時間が長く、混乱をきたしていた ようですが、さすがドイツ、整然と入場できるシステムに 変わったようです。 チケットには番号を入場時間が書いてあります。 チケットを挿入する改札口と、上には番号を表示する電光掲示板があるので、 その時間がくれば、入り口付近で待機して入場し、それまでは付近散策 写真撮影などができます。 |
麓の駐車場とお城の間は、専用の小型バス、馬車、徒歩のルートがあります。
行きは小型バス、下りは馬車に乗りました。
中世風のお城から馬車に乗るなんて、サマになると思ったのですが、8人乗り合い馬車の乗客は、日本人4人、韓国の人達4人と
アジア揃い。
そう、ヨーロッパのお城と馬車って、憧れるんですね私達。