在宅血液透析HHDを始める
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在宅血液透析に移行
 2007年、T病院で腎不全と診断される。保存期治療を経て、2009年よりT病院付属の透析センターで血液透析にはいる。週3日4時間透析。腹膜透析ではなく血液透析を選択したわけだが、毎日毎日透析に追いかけられているようで、生活が落ち着かない。5年ぐらいそんな状態だったが、腹膜透析との併用でその煩わしさが解消されるかもしれないと考え、透析センターに腹膜透析との併用を希望表明。HDからPD併用に移るケースは滅多になく、色々懸念されたが、少しでも自由な時間を確保したいと、2014年からHD週2回・PD週5回の併用透析にはいる。除水はとれるし血液検査も良好。それならとHD週1.5回・PD週5.5回を経て、2016に年最終的な目標だったHD週1回・PD週6日に移行した。一応念願が叶い、活動的な生活に戻れた感じがしたが、一方、β2の抜けが悪く、アルブミンの値も低く、思っていたより併用を続けられない状況だ。それにPDでのお腹への透析液の貯留が重たく、体に負担がかかり、楽に動けない。そんなとき在宅血液透析の話を聞く。透析センターの看護師さんや技士さんから、研修などで見聞してきた在宅血液透析の色々を聞くことができた。だが、通院していたT病院透析センターでは、在宅血液透析を取り扱う予定はまったくなかった。そこで、在宅血液透析を指導、管理してくれるJクリニックの先生に相談、2016年11月よりそのクリニックへ通って訓練を受け、在宅血液透析に移行することになった。週3日の透析に通いながらの訓練だったが、約5ヶ月を経て在宅血液透析に移行することができた。これは、在宅血液透析開始の初日からの記録である。はたしてQOLの向上を実感できるかがポイントだ。


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在宅血液透析HHD初日(2017.3.24)
   やっと在宅血液透析の初日を迎えた。治療をおこなう部屋の環境も整え、期待感がふくらんだ。一方、初日は、クリニックの看護師、技士、メーカーの技術者の立会が予定されており、失敗は許されないと緊張感が増した。
 午前9時にメーカーの技術者が来て、在宅用にコンソールの設定をインプットしてくれた。そばにいて、自分なりの在宅の計画を話しながら、細かい設定をそれに合わせてもらった。緊急時の対応なども聞くことができた。
 回路の装着やプライミングをしていると、 11時、クリニックの看護師、技士さんがやってきた。必要な物品も補充され、3人の立ち会いの下、穿刺、透析を開始した。自分の家で初めて穿刺ということで、かなり緊張した。穿刺、針先洗浄と進み、なんとか透析を開始したが、静脈圧の上昇で、V側の針先洗浄を再度しなければならなかった。その後は安定して透析が推移した。立会の人達は食事に行き、返血前に戻ってきた。返血、片付け、洗浄開始を見届け、立会の人達は帰っていった。
 無難に初日を終え、 ホッとしている。これからは、HHDの理解を深めるため、自分の経験を広く発信していきたい。見学、相談等にも対応していくつもりだ。
 T病院透析センターのスタッフの皆さん、いつでも見学に来てください。来訪時間に合わせて穿刺とか、返血の時間を合わせます。お気軽に声をかけてください。。
在宅血液透析HHD 第2日目 (2017.3.25)
   やっと1人だけで在宅血液透析ができる。自信と不安が交錯する。
 昨夜在宅透析開始を記念して、1人でビールでお祝い。在宅に移行する直前にドライウェイトを下げたことと相まって、体重の増えが大きい。透析時間が3時間では全部抜くには身体に負担がかかる。徐々にドライウェイトに合わせていくしかないようだが、今日は3時間で2.6kgを除水してみることにする。
 午後2時から準備を始める。昨日はイスを使ったが、今日はベッドを使ってみる。細かいミスはあったが準備を終え、穿刺に入る。A側は順調だったが、V側で失敗、刺し直した。透析に入ってからは順調に推移、後片付けまでスムースにできた。除水がきつかったせいか、途中で血圧の低下をみた。気分は悪くならなかったが、3時間で2.5kgの除水が限度かな。
 明日は在庫を調べて配送の手配をしなければ。頼んでいたユーパッチが届いていないのでこれも催促しよう。
   自宅で血液透析ができるなら楽でいいと思いがちだが、穿刺の難しさに加え、準備や片付け、在庫管理などすべて自分でやらなければならない。腹膜透析併用の時もそうだったが、始める前は比較的安易に考えていたが、様々な工夫と自己管理をしっかりしなければQOL向上につながらない。在宅血液透析は腹膜透析以上に負担がかかる。
 在宅での利点は、まず透析中に仕事ができること。動線を工夫することで、電話もできるし、 パソコンも操作でき、宅配便も受け取れる。当然、テレビ、新聞、読書なども。次に、透析を好きな時間にできること。これは、施設透析のため地域活動が制限されていたことが、イベントや会議、飲み会に合わせて透析時間をずらすことができることで、活動の幅が広がるし、同じように仕事との調整もできる。
 この思いが、在宅血液透析という「そんな大変な…」「そんな面倒くさいことを…」と思われていることを実行する原点だ。施設での透析なら、割り切ってしまえば楽なことだが、QOL向上の気持ちを強く持って、しっかり自己管理をして、これからの生活を意味のあるものにしていきたい。

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在宅血液透析HHD 第3日目 (2017.3.26)
   資材:薬剤の在庫を調べて、5月8日までの必要数をクリニックにファックスで注文した。
 午後に透析をするつもりで、昼食前に準備と回路のセッティングをおこなった。昼食後プライミングから始めて、2時ごろ穿刺を開始した。A側はうまくいったが、V側で失敗。2回刺し直したが、ことごとく失敗。焦って冷や汗が出た。まだ回路につなげていなかったので、A側も一旦抜針して、1時間ぐらい止血しながら心を落ち着かせた。いろいろ血管の状態を探ってみていたが、普段かけていない眼鏡をかけていることに気がついた。穿刺をするときはいつも裸眼だったので、眼鏡を通しての穿刺に問題があったのか。こんなこじつけでも気持ちが落ち着くものだ。3時過ぎに眼鏡を外して再穿刺を始めた。今まで刺したことがない所だったが、しっかり血管が浮き出ていたので、ユーパッチも貼ってなかったが覚悟を決めて穿刺した。今度はA側もV側もうまくいき、静脈圧も安定して推移し、何事もなく透析を終わることができた。
在宅血液透析HHD 第4日目 (2017.3.27)
   昨日、コンソールの事後洗浄が終了したとき、突然警報が鳴った。「E199 RO消毒中信号が入力しませんでした」というメッセージが出ていた。あわててRO水装置を調べてみたが異常は見つからなかった。コンソールはその後問題なく動いている。とりあえず、クリニックに警報画面の写真を添付して緊急メールをいれる。ユーパッチが届いていないので、その催促も入れておいた。
 朝になってクリニックから連絡が入るかと思っていたが、なかなかこないので、電話を入れた。電話の先でやっとメールを見てくれたようで、確認してから折り返し電話をくれることになった。しばらくしてからの電話で、「特に問題はない、次にも起こるようなら連絡してくれ」だった。この状態で透析はOKだということ。ユーパッチの件を催促すると、送ったとの返事。金曜に送って日曜まで届かないわけがないと文句を言うと、確認しますとのこと。そば屋の出前じゃないんだよ、穿刺を生でやる痛さが分かっているのか。結局午前の郵便配達に入っていた。土曜日に午後に発送したみたいだ。
   今日は、スケジュールでは透析を休む日だったが、一度体重をドライウェイトに合わせておきたかったので、午後から透析を始めた。穿刺ではA側で一度失敗したが、やり直してうまくいった。静脈圧も一定で、安定して透析を終えられた。
 自宅での透析に慣れていないので、まだ仕事などの段取りに戸惑うことが多い。QOLを上げるには、透析を日常の中に溶け込ませる工夫が必要だ。
在宅血液透析HHD 第5日目 (2017.3.28)
   透析のスケジュールで、午前9時〜、午後2時〜、夜8時〜と三つの時間帯を想定しているので、今日は夜8時〜をやってみよう。夕方5時に入浴、6時から回路セッティング、夕食直前にカーボスターを接続して準備開始、夕食後プライミングから始めてセッティング完了。7時半から穿刺の準備に入る。今日の穿刺はほぼうまくいった。若干脱血が弱かったが、血流は250を維持できていたので最後までそのままを維持した。昨日から貧血気味のようで、血圧も低下傾向だった。気分的にもスッキリしなかった。
 ドライウェイトまで体重を落とせたので、明日は透析を休んで、明後日は午前の時間帯で透析をしよう。透析を休んだ日は、事後洗浄を手動でおこなうことを忘れずに。
在宅血液透析HHD 第6日目 (2017.3.30)
   9時透析を目指したが、9時30分になってしまった。V側穿刺で1回刺し直したり、開始早々V側の針先洗浄をおこなったりしたためだ。以降順調に透析が終わった。
 今日もそうだったが、ここ3〜4回、透析が始まると血圧が100を割り込むような状態になる。頭もふらつき気が遠くなりそうになる。足を上げたりして何とか乗り越えるが、透析後もふらつくことがある。週3回の施設透析の時のまま降圧剤を服用しているからかとも思い、ドクターに在宅日誌のデータと共に、メールで問い合わせた。
 すぐに返信が来た。水分塩分調整をしっかりやって、UFRが0.8kg/Hr以下に収まるよう、透析時間もしくは回数増加もおこなうこと。服薬については、3種類の降圧剤を半量の服用に変更すること。この2点を指示された。
在宅血液透析HHD 第7日目 (2017.3.31)
   今朝から降圧剤の服用量を変更した。透析は夜8時から。
 A側の穿刺で1回刺し直したが、他は順調にいった。少しずつ緊張感が和らいできた感じだ。
在宅血液透析HHD 第8日目 (2017.4.1)
   A側穿刺で失敗、刺し直す。脱血が弱い感じだったが、そのまま透析を進めた。左手の置き方、ひねり方で静脈圧が低下するので、3時間、静脈圧を気にながらの透析だった。

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在宅血液透析HHD 第9日目 (2017.4.2)
   なにか疲れが溜まったのか、朝寝坊した。緊張と冷や汗がストレスとなったのだろう。
 穿刺はスムースにいったが、今日も脱血が弱めだった。血圧も100を割り込んでいたが、不思議とクラクラしなかった。
  手順や用意するもので、何か忘れていないかとまだまだ気になる場合がある。透析が日常の一部に溶け込む日はいつになるやら。
 4月3日(月) 透析は休み。
 在宅用の薬剤等の搬入の日だ。月1回、約一月分の薬剤を搬入してもらうことになっていた。液体が入っている重たい段ボール箱などが20数個、2人体制で、地下の指示した棚に収めてくれた。位置を指示していればいいだけで何もしなくて助かった。
 午後コンソールメーカーの技術者が来て、日曜日事後洗浄の警報の原因は施設透析のデータでプログラムを入力していたためで、洗浄自体に問題はなく、在宅用に修正したので今後はこの警報はおきないとのこと。安心した。
在宅血液透析HHD 第10日目 (2017.4.4)
   休日を1日はさんでの透析。当然体重の増えが大きく、残しを700gにした。
 穿刺は、V側で1回刺し直した。 その後透析はスムースにいったが、まだまだ腕の置き方や曲げ方で静脈圧が変化する。常に気になって仕方がないが、気にしなくても済むような穿刺ができると、疲れも溜まらないかな。
在宅血液透析HHD 第11日目 (2017.4.5)
   V側穿刺で、サイドホールに血液が入らず、探りに時間を割いてしまった。透析は順調に開始されたようにみえたが、途中で静脈圧が上昇し、結局針先洗浄をやりなおした。洗浄後は安定して透析を終えられた。ちょっとしたミスに動揺する場合もあるが、全体的には落ち着いて対応できるようになった。
在宅血液透析HHD 第12日目 (2017.4.6)
   A側はうまくいったが、V側穿刺は2回刺し直した。冷や汗をかきながら抜針、止血をし、やっとV側を回路に繋ぐ。時間をかけてしまったからA側はしっかり針先洗浄をして回路に繋ぐ。静脈圧は低めに推移したが問題なく透析は終わった。V側の血管は、穿刺しやすいところとしにくいところがある。慣れるまで穿刺しやすいところだけにしたほうがよさそうだ。しにくいところは、今度の通院日に、エコーで確認してもらうことにする。
在宅血液透析HHD 第13日目 (2017.4.8)
   A側の穿刺で1回刺し直した。静脈圧は安定しており、座っても横になっても急な振れはなかった。

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在宅血液透析HHD 第14日目 (2017.4.9)
   A側の穿刺で、サイドホールに血液は来たがその後詰まってしまった。刺し直し。V側はスムースにいき、静脈圧も安定していた。
 私の場合は週5回3時間の透析にしているが、透析中に1時間ごとに血圧等をチェックし記録しなければならない。起き上がるたびに静脈圧を気にする状態で、大変面倒くさいし、テレビ鑑賞その他が中断するのがいやだ。自動的に機械に記録されるようにしてくれればいいのにと切実に思う。
 4月10日(月)、昨夜、前と同じようにコンソールの警報が鳴った。先週メーカーの人が直してくれたはずなのに。こんな装置で透析をしていていいのかなとちょっと頭をよぎる。
 明日は在宅を始めて第1回目の施設透析の日だ。消毒液の空き容器、不足する物品リスト、在宅の記録紙を準備した。明日の血液検査で、在宅の効果が数字になって現れるかおおいに期待している。
 4月11日(水)、クリニックでの透析。9時に入室したら、準備から全部自分でやることになっていた。「ベッドも変わるから自分でやるのは穿刺だけ」と言われていたのに。準備を終え、課題になっていた血管のエコー撮影をお願いした。触った感じと、本当にその下に血管があるのか、深さはどのくらいかなど、イメージを頭にたたき込む。いままで、皮膚の硬さにだまされていたようで、血管の位置が思っていたよりずれていた。これでは穿刺を失敗するわけだ。位置や深さをイメージできたので、実際の穿刺は2本ともスムースにいき、静脈圧もきわめて安定していた。
 透析中に技士さんと話し合い、通院透析の内容と日程や、血液検査、処方箋など、うやむやに決まっていたことを、一つ一つ納得するまで検討し、やっと見通しがたってきた。ドクターには、在宅透析の回数や時間について、自分の考えを伝えた。こういうことは、在宅の訓練中にやっておくべきだと思うが、現在の在宅透析事情ではどうしてもその場その場の対応になる。
  在宅透析を普及させるには、施設透析の合間に指導・教育する体制を改め、在宅専門のスタッフを置き、個別のメニューで、頻回短時間の訓練をする必要があるのではないか。在宅に特化したスタッフの育成が必要で、在宅専門のクリニックができてもいいと思う。在宅の歴史は長いのに、まだスタートしたばかりのようだ。
在宅血液透析HHD 第15日目 (2017.4.12)
    今日は夜会合があるから午前中の透析。昨日のエコーで血管のイメージがハッキリしたので、穿刺はスムースにいき、静脈圧も最後まで安定していた。この間宅配が2回も来たが、 透析したまま対応できた。
 メーカーの技術者が来て、コンソールの警報が鳴る原因を直してくれた。RO水の装置は日曜日に洗浄する設定になっていたが、透析後の洗浄が日をまたいでいたため、月曜日と認識して動かなかったようだ。月曜日も洗浄するように設定を直したからもう警報は鳴らないとのこと。この説明で納得できた。
在宅血液透析HHD 第16日目 (2017.4.13)
   昨夜会議の後飲み過ぎて体重が大幅に増えたため、透析時間を4時間に設定。19:30に始めて23:30に終了。「しっかり食べて、しっかり透析」とドクターから指導されているが、週5日3時間透析と固定して考えないで、生活に合わせて透析を変えられるのが在宅の一番のメリットか。
 穿刺がスムースだとすべてが楽になる。静脈圧も安定して、テレビなどの鑑賞もゆったりできる。穿刺した側の腕を動かしても大丈夫なので、あまりじっとしていなくてもいいから身体が凝らない。やはり穿刺が在宅を続ける上でのカギになりそうだ。
在宅血液透析HHD 第17日目 (2017.4.14)
   在宅のいいところは、毎日でもできるというところと、時間を自由に設定できるというところだ。穿刺が苦痛でなく、生活にリズムができてきたら、毎日透析をすることを基本にして、何かあれば休みにするということにしてもいいと思う。そして透析時間は3時間を基本にして、時間があったり体重が増えすぎたときなどは、透析時間を延ばすことを考えればいい。今はこんな感じで在宅透析生活を送ろうと考えている。
 今日の穿刺もうまくいったが、ヘパリンのクランプを開けることを忘れていた。警報が鳴ってあわてて開いたが、初回注入は2mLなのに1mLしか注入されなかった。さてどうしたら1mL入れられるか教わっていなかったので、適当にタッチ操作をしたがうまくいかない。やっと技士さんがやっていたことを思い出して何とか1mL追加できた。そのせいか、透析を始めてから2回もV側の針先洗浄をすることになった。その後は問題なく透析を終えられた。
在宅血液透析HHD 第18日目 (2017.4.15)
   回路のセッティングを終え「準備」を押してから夕食に行くことにしていたが、夕食から戻ると「E50 自己診断警報」が鳴っていた。あわてて技士さんに電話した。ポンプの異常だという。準備の段階でポンプの診断をするときに丁度セッティングでポンプを開けてしまったようだ。今までは重なったことがなかったから経験しなかったが、在宅ではいろいろな都合で準備を入れ替えているので、思いもかけないことが起こるようだ。故障でなくてよかった。
 穿刺、透析とも順調。

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在宅血液透析HHD 第19日目 (2017.4.16)
   V側を刺し直して透析開始。直後から脱血不良の警報。A側の針先洗浄をしたがあまり効果はなかった。針先を引いたり向きを変えたりして1時間が経過。この時点での刺し直しは難しいので、血流を250から200に落として続行。ずっと液圧の数字を気にしながらやっと3時間の透析を終えた。
在宅血液透析HHD 第20日目 (2017.4.18)
   準備段階で「E189 電導度リミッタ上限警報」が鳴った。リセットして続行したがまた鳴った。クリニックへモニター画面の写真を添付して、対応を相談した。リセットができるようなら大丈夫だろうということになり、透析をやることにした。結局、途中で何回か警報が鳴ったが、リセットしては続行した。
 相変わらず脱血不良の状態。血流量は250にしたままだが、静脈圧が30〜100位を行ったり来たり。血圧も84まで下がった。3時間静脈圧とにらめっこ。血圧の低下と脱血不良の因果関係は?
 降圧剤を半減したのに血圧は低いまま。ときどき立ちくらみがするほどだ。シャントの血流は弱く感じるが、狭窄音はしていないみたいだ。
在宅血液透析HHD 第21日目 (2017.4.19)
   今日は 「E189 電導度リミッタ上限警報」の警報は鳴らなかった。何だったんだろう。
 やはり脱血不良になった。静脈圧が最初は100位だったが、徐々に80台、60台、40台に下がっていった。警報が鳴らなかったので最後まで透析をやった。血圧も100前後になった。
 昨夜脱血不良のメールをクリニックに送っておいたが返事がない。今朝から降圧剤の服用を中止している。
在宅血液透析HHD 第22日目 (2017.4.20)
   「E189 電導度リミッタ上限警報」の警報が、透析中4回、返血中2回鳴った。特に変わったこともなく、すべてリセットで再開できた。
 相変わらず脱血不良。途中からQBを250から200に下げ、最後までなんとかもった。静脈圧が20〜30に下がったり110 位に上がったりと不安定で、ピローもふくらまず、気になって落ち着かなかった。降圧剤の服用を止めたせいか、血圧の降下は緩やかで、クラクラすることはなかった。
在宅血液透析HHD 第23日目 (2017.4.22)
   透析時間を4時間に設定した。血圧の変動は少なかったが、やはり脱血は悪く、血流量は250を維持したが、静脈圧は100から30位までを行ったり来たり。たまに液圧下限警報が鳴った。
  「E189 電導度リミッタ上限警報」の警報が、準備段階、透析中、返血中に何回も鳴り、つねにリセットで再開。またクリニックにメールを送った。


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在宅血液透析HHD 第24日目 (2017.4.23)
   今日も4時間透析。脱血不良は続き、透析2時間後には血流量を200に下げた。静脈圧が60から10までふらつき、ピローも真っ平ら。警報が鳴らなかったのでモニターとにらめっこで最後まで続けた。
 今日は 「E189 電導度リミッタ上限警報」の警報は鳴らなかった。
 4月24日、透析は休み。薬剤の在庫を調べて次回の発注書を作成。透析記録をクリニックにメール。
 4月25日、クリニックでの透析。透析の前にシャントをエコーで診てもらう。やはり狭窄が進んでいるみたいだ。技士さんの穿刺で透析を始めたが、最初から脱血不良で、血流を250から190まで下げなければいけなかった。早急にPTA手術の必要があるので、明日にもT病院に行くことになり、紹介状も書いてもらった。帰ってから予約したらあさっての午後ということになった。
 コンソールの警報の件では、メーカーの対応が遅くなっていたが、明日午後7時ごろ見に来ることになった。
 処方箋をもらう日だったので、ドクターに血圧が低すぎて降圧剤を1週間飲んでいないむね直接話した。結局4つある降圧剤の2種類は中止、2種類は半減ということになった。
在宅血液透析HHD 第25日目 (2017.4.26)
   コンソールの警報の件で、メーカーのメカとクリニックの技士さんが来た。警報の原因は、透析液の濃度が高かったのと、警報の設定値が微妙にずれていたためらしい。それぞれ設定値が正常になるよう調整してくれた。
 1時間半ぐらいかかったので、透析開始の時間がずれ、4時間を予定していたが3時間に設定し直す。透析開始は血流量190で静脈圧30以下という不安定な状態だった。1時間が経った頃から静脈圧が上昇、ピローもふくらみ始めた。血流量を210まで戻したが安定していた。最後までその状態が続いたので、ホッとした。降圧剤を減らしたことで血圧が高くなったことにも関係あるのかな。
在宅血液透析HHD 第26日目 (2017.4.27)
   T病院の血管外科でシャントの状態を診てもらう。いつもの所の狭窄を確認したが、吻合部が石灰化していてシャント自体を作り直さなければならないとの診断。シャントが閉塞したら大変なので、さっそく手術することになった。連休中だが何とか5月2日3:30〜に手術が決まった。事前検査は明日午前中におこなう。それまで5回の透析をなんとか頑張らないと。
 夕食後透析を始める。血流量を確保できないので、最初はモニターの静脈圧の数字とピローのふくらみを気にしながら1時間、その後は、QB190で静脈圧が50〜20で推移して2時間。とりあえず透析を終えた。
在宅血液透析HHD 第27日目 (2017.4.28)
   最初からQBを落として透析を始めた。QB190でも静脈圧の振れが大きく、液圧の上限や下限の警報が鳴った。後半、静脈圧が50前後で落ち着いてきたので、4時間の透析を続けた。残り10分で最後の測定をするのに腕を動かし記録をとっていたら、ポンプが空気を吸うような音になり、モニターを見ると静脈圧がマイナスにふれていた。腕を戻したりしたが直らず、すぐ返血モードに。すでに回路内の血液が固まったのか返血ができない。やむをえず抜針して、回路に250ccぐらい残っていたか血液を捨てることになった。定時測定など気にせず、モニターを注視していればよかった。血圧が100を割った。
4月29日、朝の血圧も100を割っていた。透析は休むことにした。シャントが造成されれば血流が戻るので、それからしっかり透析をすればいい、それまで無理をしないでいこうと思う。
 クリニックに現状をメールしておいたら、「不安ならクリニックで透析してもいい」と電話連絡があった。特に不安はなかったので、自宅で大丈夫と伝えた。


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在宅血液透析HHD 第28日目 (2017.4.30)
   QB190でも静脈圧30前後で、左腕の微妙な動きで下限警報が鳴る状態。1時間ごとの計測はやらず、モニターを気にしながら腕の微調整をして、なんとか3時間透析を終えた。だんだん狭窄がひどくなっているようだ。明日一日もってくれるかな。
在宅血液透析HHD(2017.5.1)中止
   シャントの音を聴診器で聞いても弱々しく、3時間もつかなと不安ながら透析を開始。QB190で静脈圧30以下。何回か下限警報が鳴り、25分過ぎにはリセットできなくなったので、即返血。血液の凝固は見られず、返血は無事完了。新しくシャントができてから、しっかり透析すればいい。
 しかし、どうしてもっと早くシャントの閉塞に気がつかなかったのか、将来も起こりえるので、これからは毎日シャントの音を聞く必要があるようだ。
 5月2日、T病院でシャントの再建手術の日。手術台に乗り局所麻酔。8年前のシャント造設手術を思い出す。痛みは感じないが、引っ張られたり圧迫されたりの感覚はある。約1時間の手術が終わり、これで安定した透析ができると安心した。昨日透析ができなかったので今日は透析しようと思ったが、痛みと、腕の腫れが気になったので、透析は断念した。
 執刀の先生からは、手術当日の透析も可、駆血、止血による圧迫も問題ないと言われている。8日(月)には術後検診がある。
在宅血液透析HHD 第29日目 (2017.5.3)再建後透析初日
   透析が2日間できなかったので、今日は5時間透析を目指して午前9時から準備開始。まだ腕は腫れていたが、穿刺は問題なく、ピローもパンパン、QBも250で静脈圧110というきわめて安定した数値だった。いままでモニターと睨めっこで気が休まることがなかったが、これで安定した透析ができそうだ。やっと在宅血液透析の生活が始まった感じだ。
 除水量を欲張ったせいか、途中でおにぎりを食べたせいか、4時間を過ぎた頃急に血圧が90台まで降下、目の前が暗くなり冷や汗が噴出。意識がなくならないように気を集中させ、やっと5時間の透析を終え返血工程に入った。その後も血圧が戻らず、両足がつるなど、不調が続いた。不十分な透析が続いたせいだろうが、在宅透析は自由裁量なだけに、焦りや無理をしないことが肝心だと痛感した。
※朝の事前洗浄の時か、コンソールの左側に水たまりができていた。排液カップが詰まって溢れたようだ。クリニックにはメールを送っておいたが、透析に影響するようなことではなさそうだ。
在宅血液透析HHD 第30日目 (2017.5.4)
   日中全体的に血圧が低めだった。夕食後、4時間透析を開始。身体や腕を動かしても、QB250で静脈圧110前後できわめて順調、血圧も低めながら安定していた。
 クリニックへの報告メールに返信があり、腕が腫れている間は通院透析を勧められたが、特段問題はなさそうなのでこのまま在宅を続ける。
 その後、コンソールの水漏れはおきていない。
在宅血液透析HHD 第31日目 (2017.5.6)
   夕食前に終わるよう午後3時より透析開始。4時間、警報も鳴らず安定していた。

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在宅血液透析HHD 第32日目 (2017.5.7)
   透析中、血圧が90台で推移。特に気持ちが悪くなったりふらついたりはしなかった。
 5月8日、T病院で術後検診。ガーゼを剥がすときれいな傷口だった。腫れも引いていた。痛みも傷口のところだけになっていた。全く問題はないとのことだったが、穿刺のことを考え、エコーで血管の状態を診てもらった。狭窄があった頃に比べて、少し血管が太くなっていたような気がした。穿刺位置のアドバイスなどもらい、今後の自信につながった。
 5月9日、クリニックでの施設透析の日。今日は技士さん立ち会いの下、準備から穿刺、片付けを自分でやった。注意されるところは一つもなかった。
 足の動脈検査の結果が前回よりもまた悪くなっていた。足の脈をとりながら、足の専門医に診てもらった方がいいと言われ、足専門のS病院を紹介された。紹介状も書いてもらう。
 ドクターと服薬のことで話し合い、血圧の薬をまた少し減らすことになった。処方箋をもらって帰る。
在宅血液透析HHD 第33日目 (2017.5.10)
   血圧は低いままだが、気分が悪くなることもなく、透析は安定している。これなら週5〜6日、4時間透析が楽にできる。HHPも100〜144ということで、老廃物の除去にも期待できる。
 5月11日午前9時、予約をとっていた足専門のS病院に行く。診察の後、血圧、エコー検査。検査の結果をみて診察。動脈の狭窄が両足にあり、左足は60%狭窄だった。痛みなどの自覚症状は一切なかったので、ドクターからは、PTAのような手術は必要なく、服薬や足の運動で毛細血管を育てた方がいいと言われた。
在宅血液透析HHD 第34日目 (2017.5.11)
   足の病院で疲れたせいか、透析中の血圧が80台まで下がった。気分的には問題なく透析を終えた。
在宅血液透析HHD 第35日目 (2017.5.13)
   中一日休んでの午後から透析。体重の増加と血圧の上昇が比例しているのか、血圧も少し高めで、透析中も100を割らなかった。
 このところ、除水速度を0.70kg/hr以下に設定していて、休み明けの透析でも無理に除水しないことにしている。 しっかり食事をしながら1週間のスパンで体重管理をすればいいと思う。

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在宅血液透析HHD 第36日目 (2017.5.14)
   透析中の血圧が下がり気味で、最終90台になる。
在宅血液透析HHD 第37日目 (2017.5.15)
   起床時から血圧が109と低く、午後には127と上がったが、透析中はずっと90台だった。
在宅血液透析HHD 第38日目 (2017.5.16)
   起床時の血圧96、透析開始の血圧107、透析中は、90台、80台で下限警報も鳴った。計測のためベッドから起きるとき起立性貧血になるのか、頭がボーッとしてくる。降圧剤は減らしている。ドライウェイトが低すぎるのか、赤血球が減少しているのか。
在宅血液透析HHD 第39日目 (2017.5.18)
   朝から血圧が低めだったが、透析中は比較的安定していた。体重がいつもより増えていたせいか?
在宅血液透析HHD 第40日目 (2017.5.19)
   一日中血圧が安定していて、透析中も問題はなかった。
在宅血液透析HHD 第41日目 (2017.5.20)
   透析を始めるときから血圧が102と低く、その後80台まで下がった。幸いクラクラしたりふらつくことはなかった。
在宅血液透析HHD 第42日目 (2017.5.21)
   今まで、ベッドに寝る形で透析をしてきたので、1時間ごとの測定の時は起き上がって血圧測定などをしていた。血圧が低いときはその時に起立性貧血を起こしやすかったのだろうと思い、今度から椅子に座って透析をしてみることにした。在宅を始めた頃に椅子を使ったことがあったが、血流がとれなくて肘掛けに乗せておく腕の姿勢がつらかった。今は血流もとれていて、腕をかなり動かしても大丈夫な状態だ。この間から大きめの椅子にマッサージシートを取り付けマッサージチェアにしているものがあったので、今日からそれを使って椅子で透析をすることにした。
 座っている方が寝ているときより血圧が低くなることも考えられたが、測定や記録などにも動き易く、静脈圧も血圧も安定していた。首や腰が固まるとマッサージャーを始動、パソコンに向いたりテレビに向いたり方向は自由。しばらく椅子でやっていこう。

 5月23日(火)、施設透析の日。今日は一般患者と同じようにすべて看護士さんや技士さんに任せた。ベッドに横たわって静かにしているだけなので、血圧も高めになって安定していた。
 ドクターと服薬について話す。血圧が低いので、降圧剤をまた半分にすることになった。また、足の動脈閉塞に対応して毛細血管の成長を促す薬も処方された。この薬は血液さらさらの薬なので、止血に影響を及ぼすということで、透析開始時のヘパリンの初期注入量を、2.0mlを1.6mlに変更するよう指示を受け、帰りに装置の設定変更のやり方を教わった。

在宅血液透析HHD 第43日目 (2017.5.24)
  血圧安定、透析安定。
在宅血液透析HHD 第44日目 (2017.5.26)
   中1日空いたので、体重も増加していて、1.5kgも残した。かえって血圧は丁度いい高さに戻りつつある。ドライウェイトより1kgぐらい高い方が血圧にいいのかな。しばらく高めの体重を維持し血圧の変化をみてみよう。
   
     
     

 

 


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